ファンタジー世界のあるある

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三人が樹林へ入ってから、既に1時間程が経過していた。 樹林は主にキノコ類のモンスターの楽園と化していたが、幸いにも中立的なモンスターが大半だった為、今だ戦闘には至らなかった。 しかし、鬱蒼たる樹林には道など無いため、ただ歩くだけでも相当な体力を消費する。 そのため、三人は一時休憩をとることにしたのだった。 「うひー…予想以上に困難だなオイ」 熊猫は近くに倒れていた老木に腰を下ろした。 「腰がぁ…腰がぁ……!!」 百舌鳥は腰を抑えその場で倒れてしまう。 「百舌鳥のくせに腰弱いとか、きっとケツ筋が足りないからです」栗栖は相変わらずのハイテンションだ。 だが三人が休憩をとりはじめた直後、異変は起きた。 突然、地面が揺れた。 だが地震ではない、三人の周りから何が競り上がってきているようだった。 「えっ、…何?」 熊猫がそう呟いた瞬間 『ケタケタケタケタ!!』 謎の叫びと共に、辺りから巨大なキノコが生えだした。しかも三人をぐるっと取り囲む様に生えだし、三人は逃げ場すら封じられてしまった。 「ちょ……百舌鳥に熊!!なんですこれ!!」 栗栖は薙刀を構えた 「いや、私キノコ類はわからねぇです。熊猫さんどうぞ…!」 「ふざけるんじゃない、私にだってわかんねぇよ…!!」 とりあえず二人も戦闘に備え、身構える。 「「ケタケタ!!」」 巨大なキノコ達は攻撃するかわり、耳障りな鳴き声を辺りに響かせている。 「うるっせ!!」 栗栖は勢いよく薙刀を、一体のキノコに振り落とした。 「ケタケ…!!!」 その瞬間キノコの鳴き声が止んだ、栗栖が振り落とした薙刀は一体のキノコを綺麗に一刀両断にしていた。 しかし、その直後。 残りのキノコ達は勢いよくに胞子を吹き出し始めた。 薄紫の胞子は三人の居る空間にあっという間に充満した。 「「…!」」 三人にはこれを避ける手段も暇も無かった。 だが気づいた時には既に手遅れだったのだ。
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