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朔竜はイトマの言葉に同意するようにため息をついた。
「まぁええか、とりあえずチャッチャッと魔王の所に殴りこみにいこかー」
「その前に、この馬鹿デカイ門を開けなきゃいけないけどな。竜、よろしく頼んだ」
「しゃーないなぁ、これも結構集中せなアカンから疲れるんよ?」そうは言いつつも、朔竜は砦の門へと向かう
門と言えどやはり砦の入り口を守る門、それはかなり巨大な門だ。だが手入れがされていないせいで、レバーによる開閉は出来なっていた。
「今回は『ずらす』だけにしとくか」
朔竜は右手で門の扉へ触れる
直後、周囲には薄い光のベールが現れる。そして数秒後…
ドォォォン!!!!!
先程まであった巨大な門の扉が、数メートルズレた場所へと落下した。
門は扉を失い、ただのアーチへと姿を変えていた。
「イトマー、終わったでー」
朔竜は何気ない様子で相棒へと合図を送る
「お疲れさん」
イトマも合図に気付き、朔竜のもとへ
「じゃ魔王のとこに行くぞ、それと、ほら魔皇液。一応飲んどけ」
イトマは紫の液体が入った小瓶を渡した
「大丈夫だって、これくらい平気だっての」
朔竜は小瓶を受けとると、ポーチに入れた。
「それより、はよ魔王の…」
「まて、誰かくる」
イトマが後ろをゆっくりと振り返った
朔竜も目を凝らして様子を伺った
すると薄暗い木の影から、ゆっくりと人影が現れた
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