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「ん…?」
フカフカのベッドから起き上がれば、枕元に小さな箱が。
鮮やかな赤色の箱に緑のリボン。
それは明らかにあの世界的冬のイベントを象徴するようなカラーで。
(これは…)
そっと包みを手に取ると、真横で自分に背を向けて眠っている筈の男の体が不自然にぴくりと動いた。
「…」
「…」
「…」
「…ごほん」
(……なるほどね)
もう一度、自分の手のひらに乗っている箱と不自然な咳をした男を見る。
窓の外は一面の銀世界。
紺紺と降り積もる雪に交ざって鈴の音が遥か遠くから聞こえてくる。
(…今日はクリスマスだ)
『メリーメリー』
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