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世の中は当たり前で出来ている。
何をするにも、何処にいるにも、例外など何一つなく当たり前で物事は成り立っている。
そして簡単に崩壊する、それが当たり前であるが故に。
まあこの際大事なのは前者で後者はどうでもいい。
物事の終わり、崩壊は結果論でしかなく今考えることではないからだ。
しかしその結果論でしかないという考え方も落胆的で短絡で、そこを重要視しなかったがための崩壊という場合も十分考えられる。
というかその方が多い。
そもそも物事の終わりが結果論でしかないというのが既に第三者からの見方でしかない。
まあさっきも言ったけど今回のケースに後者、つまり物事の終わりなどどうでもいい。
世の中は当たり前で埋め尽くされている。
この場合も結果論と言えば結果論なのかも知れないが、例え例外があったとしても相手側にとっては当たり前であるケースもある。
例外というのはあくまで当たり前の中の一部に過ぎないということだ。
これは別に私案なのであまり深く考える必要はない。
俺が独り言を喋っているだけなのだから。
ただこの、今俺が置かれている状況は少なくとも俺にとっては当たり前ではないだろう。
辛うじて月明かりで周りがぼんやりと確認できる程度の暗闇さも相まって俺はこのなんとも言えない圧迫感に押しつぶされそうだった。
怖い。ただ怖い。
それしかない。それ以外ない。
今の俺には例外しかなく、例外だらけだ。
まともな判断なんか出来るわけがない。
手首と足首を縛られ柱に括り付けられた今、その恐怖にただ怯えるだけだった。
床はコンクリート、柱は数本立っている。
右には窓らしきもの。しかしガラスは綺麗になくなっている。
左側、正確にはちょうど左ではなく斜め45度くらい左には突き抜けの通路らしきものが見えた。
そしてその通路にはやはり窓らしきもの、というか完璧に窓があった。
やはりガラスはない。
形状的にここは、学校か?
そして俺がいる部屋は恐らく教室か。
経緯は、覚えていない。
ただ理由は分かる、はっきりと分かる。
恐らくこの状況は俺が、俺が招いた。
俺が招いてしまった。
ただそれが分かっただけで今の状況を打開する方法はない。恐らくない。
いや、仮にあったとしても俺にそれは出来ない。
特別な理由があるわけでもない。ただなんとなく。
あまりにも愚かで、無理で、無謀なことのように思えた。
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