出会い

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野宿といっても…寝るところなんて無いしな。 寝袋なんて持ってないし、コブクロ(歌手)なんて聞いてないし。二個目はちょっと違うか。 とりま、公園にでも行くかな…。 マンションから出て、徘徊するもなかなか公園が見つからない。もう既にマンションの周りを4周はしたと思う。 「都会って公園少ないのかなぁ?」 と、5周目に入った時。 「あれれ?ひびきぃ?」 後ろから声を掛けられた。 「なんでしょうか?」 俺は振り向きつつ答え、、、え? 「やっぱりそうだぁ。ひびき。ひびき、ひびひびひびき!」 「そんなに『ひび』ばっかり連呼すると、まるで俺が皺と罅だらけのお爺さんみたいじゃないか。」 そう。 会ってしまったのだ。 「ところでひびき。こんばんは♪」 「『ところで』の必要性が欠片も見つからないけれどこんばんは。三木さん。」  「……」 「……」 「……」 いやいや、なんでこんなに沈黙なんだよ。 あのテンションはどこに行ったよ。おまえ。 なんで上目使いでこっちを見て来るんだよ!夜のマンションの近く、街頭の明かりに照らされる二人て。っておい!!! なんなんだ! 「……ねぇ、今でもいいんだよ?」 「な、なにを、で、、でございましょうか?三木さん。。。」 待て俺。何故だろう。声が裏返 ってるぞ! 「こ・く・は・く」 ああああああああああああああああああああああああああああああああぁ はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい。 そーいや、仰られてましたよ。確かに。 『明日、告白してね☆』 って。 ええ。ええ。 言ってましたよ! 「早くぅ~」 コラ!あんまり顔近づけるなっ!近い。。近すぎるって!! なんて言ってやろうか、ここは一つあっと驚くことでも… ………あ。 俺って天才かも。 「三木さん。」 俺はなるべく紳士のような真摯な声音で告げる。 「お前の家に……。」 三木がキラキラした目で俺を見つめてきている。 あんまり前のめりになるとシャツの間から見えてはイケナイ感じの物が見えそうになるだろっ! 「俺を、泊めてくれ。でしょ?」
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