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「ねぇねぇ、君なんでこんなところに寝てるの?こんなところで寝てると風邪ひくって思うな。」
女の子の声がする。
誰かに起こされた。
えっ…オレはもしかして、トラックに引かれてそのまま血だらけのまま地面に寝てんのか!?
にしては体が全然痛くなしい、口の中の砂と血の味もしない。
そうかー…
ここは天国だ。
天国に違い無い。
別にこれといってイイ行いをした覚えは無いケド、天国行きだったんだな。
「ねえ?大丈夫?とりあえず起きとかないと踏まれちゃうカモだよ?」
ユサユサと湯すられ目を覚ますとそこには天使…じゃなくて同い年くらいの女の子がこっちを覗き込んでいた。
こんなに顔が近いと流石にドキッとする。思春期的な意味で…
「あ~、やっと起きたのー♪ねえねえ、なんでこんなところにねてたのー??」
車に引かれて…って言おうとしたが、よく見ると怪我一つしていないオレが言うのには説得力が足りない。
「なんか、急に眠くなっちゃってさ(笑)」
馬鹿だ。
数あるこの状況の言い訳の中で、これをチョイスしたオレは馬鹿キングに違いない。
「へー。そうなのー♪」
えっ?
信じた!?
マズイ、ここにはオレをしのぐとんでもない馬鹿クイーンがいるのかもしれない。
「ねえ?そろそろHR始まるみたいだけど、君は早く行った方がイイって思うな。ウチの経験上まだ間に合うのー」
「わ、わかった、ありがとな!!!!」
オレは目の前にある学校へ駆け込んだ。
「頑張ってなのー!」
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