始まり

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キーンコーンカーンコーン 「やっと授業おわったよ…筆箱も教科書もノートも無しで、授業5時間受けるのは辛いな。よりによって隣の人も休みときたか。」 あの、明るい?担任が、『大丈夫だ!おれが何とかしてやるからぬぁあ!!!』と意気込んでいた割には、職員室から消しゴムと0.3のシャーペン一歩だった。 しかも、そのシャーペンね芯は元から短くて、2時間目の終わりには既に使い物にならなかった。 なんたる不幸。 すると前の席の女子がこっちを向いて話しかけて来た。 「郡山君、転入早々災難だったね~。教科書とか全部段ボールに入れてきちゃうなんてww」 「本当、災難だったよ。」 「ねぇ?この後、友達とハンバーガー食べにいくんだけど…一緒にどう?」 散々、災難だったのはきっと、いま、この瞬間の幸せを2倍楽しむためなんだろう、とオレは察した。 行きますっ!て言いたいところだったケド女子の友達=複数の女子達だし、初対面で気まずくなるだろうしー… それに、引越しの段ボールの片付けもしなきゃいけないから… 「ごめんっ、今日は引越しの片付けしなきゃいけないから、また今度ね。」 「わかった♪じゃまた明日ー」 そう言って彼女は教室から出ていった。 なんか、チャンスを逃した気分… 例えるなら、服を買いにお店に行ったら、昨日までその店で全品半額セールをやってたカンジ? ちょっと違うかな。 まぁイイや俺も帰るか。。 通学呂の途中位まで来て、オレは凄いコトに気がついてしまった。。 『教室にバック忘れた…』 手ぶらで学校から帰るなんて、オレはやっぱり…究極のバカなのかもしれない。。
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