襲撃

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私の思い着いた作戦とは、男がいる側とは反対の所から、男から見えるように走ってもらって逃げたと見せかける。 そしたら、男はあわてて、逃げたやつを捕まえようとすると思う。 その隙をついて、私が男に近寄り、ハサミを蹴り飛ばして、女子生徒を救うという作戦だ。 だから、私がさっき声をかけた男子生徒とは陸上部の子なんだ。 陸上部の下川大地くん。 彼とは同じ学年で同じクラス。 だから、2年だけど、3年の先輩より足が誰よりも速いことを知っている。 そんな彼なら、捕まる心配などないだろうと思い彼に頼んだ。 では、私は大丈夫なのか?と思う人もいるだろう。 私は空手をやっていたので、自分を守る護身術くらい身に付いているつもりだ。
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