襲撃

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ヤバい!! 殴られる!!!! 痛みを覚悟して目をギュッと閉じた。 バキッ ドンッ 鈍い音と共に痛みはおとずれなかった。 ゆっくり目を開けると、そこには、一人の男子生徒が立っていて、男はその子に顔面を殴られたみたいで、倒れていた。 「雄大!!!」 助けてくれた男子生徒とは、富安雄大といって、同じ空手道場に通っている、同じクラスの男子だった。 雄大は男なだけあって、私よりはかなり強いし、大会などでも、たくさん優勝している。 「美奈!!! お前、一人で何、やってるんだよ!!! 危ないだろうが!!!」 そう言いながら、雄大は私の頭をペシッと一発たたいた。 「ごめんごめん…… でも、私一人でやったんじゃ無いもん!! 大地に協力してもらったんだもん!!」 雄大は大きくため息をついた。 「そういう問題じゃないだろ…… お前女なんだから、そういうことは俺にいえってこと!! 現にお前、今、危なかったんだから」 なんだ、雄大、心配してくれてたんだ。 ここは素直に礼いっとこう。
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