その出来映えは…

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自分の目を疑った。 「どうしたの、コレ」 目の前の“モノ”を指差しながら問いかける。すると目の前の坊っちゃんは 「俺が作ったんだよ!なんか文句あっか!?」 そっぽを向いてしまった。その頬は心なしか赤い。 可愛いなぁ、なんて思いながら視線をその“モノ”へと移した。 多分、これを読んでる子たちはその“モノ”の事をスコーン(と書いて暗黒物質と読む)だと思っているに違いない。 いや、実際に間違ってはいないよ? 俺の目の前にあるのは間違いなくスコーンその物だし。 問題はその完成度。 …限りなく高い。 今まで何百年とこいつとつるんで来たが、ここまで完成度の高いスコーンは見たことがない。 「本当にこれ坊っちゃんが作った訳?」 思わずまた聞いてしまった。だってお兄さん信じられないんだもん。 「だから、俺が作ったて言ってるだろうが!!」 試しに頬をつねってみた。 ほら、痛くない。 ……………。 痛くない!?  
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