7人が本棚に入れています
本棚に追加
早朝の海。
フェリシアーノは一人砂浜にしゃがみこんでいた。
片手には一枚の手紙が入った小さなボトル。
フェリシアーノはこのボトルを持ち、
最愛の彼に、
自身の小さな初恋に、
別れを告げに来たのだ。
…
昔ね。僕がまだじいちゃんと暮らしてた頃、じいちゃんが僕に話してくれたことがあったの。
それはね。
お願い事を書いた手紙をボトルに入れて海に流すと、願いが叶うって話だったんだ。
…
「神聖、ローマ…」
フェリシアーノはポツリと彼の名前を呟く。
それからゆっくりと立ち上がり、手に持っていたボトルを海へと放り投げた。
―これが、僕のお願いだよ。
生まれ変わったらね
また、君と…
最初のコメントを投稿しよう!