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「……眠い!寝たい!酒飲みたい!……さ、佐藤、佐藤ちゃん。すまん!代わりにHR頼んでいいかな?」
末吉は両手を合わせて佐藤さんに頼み込む。
「……はぁ。分かりました」
佐藤さんがため息をつきながら了承すると、末吉は笑顔を浮かべて教室を出ていった。佐藤さんが教壇に立ち出席を代わりにとり、HRは無事に終わった。
HRが終わると、祐輔が慎哉に近づいてきて、喋りかけてきた。
「あいつ、絶対一時間目の英語の授業来ないな……」
「あぁ。……来ないな。まぁ、それならそれで、いいんだけど」
ガラガラガラ
「市原いるか?」
街道先輩が勢いよく扉を開いて叫んだ。
「ど、どうしたんですか?」
街道先輩は、驚いている慎哉を見つけ、ニヤニヤしながら近づいてくる。
「やあやあ。探したよ、市原君。」
「えっ?何ですか?気持ち悪いなぁ……」
「お兄さん、気持ち悪いとは失礼だな」
街道先輩は、慎哉に文句を言われても満面の笑みは崩さない。
「い、いや、お兄さんは本気で勘弁して下さい!しかも街道先輩の方が年上じゃないですか!」
「まぁ、小さい事は気にすんな!ところで、今週の日曜日に決定したぞ!」
「は、はい?何の事ですか?」
慎哉は何の事か分からず、不思議そうな顔で、街道先輩を見る。
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