四章

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「デートだよ!デート!むぃすぁちゅあーんとのデート!忘れたなんて言わせないぞ!」 「はぁ?マジですか!?」 慎哉は驚いた表情でこたえる。 「俺はいつも本気だぞ!人生なめんな!いつ死ぬか分からないのに、ダラダラ生きられるか!っということで、ほれ。お前にもやるから堀畑でも誘えよ」 街道先輩は遊園地のチケットを三枚、慎哉に渡した。 「あ、ありがとうございます。でも、美沙は来ないかもしれないですよ…」 「はぁ?来ないなら、この間の浮気をばらすまでだ」 「はぁ!?おい!慎哉!浮気したのか!?」 祐輔は、いきなり怒鳴り慎哉の胸ぐらを掴んだ。 「お、おい!してないって!ただの事故だ!な、何、怒ってんだよ」 祐輔は我にかえったのか慌てて手を離す。 「あ、あぁ…。ごめん」 「…なるほど。……よし!祐輔!お前も桜井でも誘って日曜来いよ!」 街道先輩は何かに気づいた様子でボソッと呟き、祐輔を遊園地に誘った。 「えっ!?何で俺もっすか?」 「まぁ、気にするな!俺は後輩思いの優しい先輩だからな!感謝しろよ!」 「いや、言ってる意味が分からないっすけど…」 祐輔は、不思議そうな顔で街道先輩を見る。 「自覚がないのか…。ははは!楽しみだな!市原!美沙ちゃんは絶対だぞ!」
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