アルバイト

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約二時間、電車に揺られ続けた私は酔っていた。 そんな中『大きな屋敷』だけを頼りに、北川区7丁目の住宅街をふらつく。 「あっ…あった!」 住宅街の角を曲がったところに一際大きい屋敷があった。日を遮るよう目の上に手で影をつくり、目を細めて見る。 自分がこんなにも早く、見つけられると思っていなかった。驚きながらも携帯で時間を確認すると午前9時50分だった。 「余裕余裕!良く出来ました私っ…!」 なんてまた独り言を呟きつつ、先程見つけた目的地にスキップしながら進んで行く。 無事に見つけられたことで、不安はなくなっていた。
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