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「俺の誕生日前に、『金がないから、今年はプレゼント無しにしよう』って、姉ちゃんに言ったんよ。『でも姉ちゃんなんだから、俺には、くれてもいいよ』って言ったのに、その日姉ちゃんに無視された」
禮は九月の誕生日のことを思い出しながら、私に話してくれた。
「てっきり何もくれないと思っていたのに、俺の誕生日に、いきなり『ハイ』って、プレゼントをくれたんよ。いつもなら『お返し楽しみにしてるから』って言うのに、それも言わないで、ニコニコ笑って。あんな姉ちゃん見たの初めてで…。俺、凄く嬉しかったんよ」
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