44人が本棚に入れています
本棚に追加
珠稀
「これ、貴女のお財布じゃないですか?」
そう訊くと男は慌てて、懐や袖口を調べ出す。
3分が経ち、どうやら自分の財布だと分かったらしい。
彼に渡すと笑顔を見せてた。
男
「すいません!わざわざありがとうございます」
珠稀
「いえ、お気になさらず。次からは気を付けてお持ちになって下さい」
男は丁寧に頭を下げたのに対し、私は口元に笑みを浮かべ返す。
さてと、職業探しの旅へ行こう。
私はでわ、と別れを切り出すが男は止めてきた。
まだ何かあるのかと思い足を止める。
男
「何かお礼をさせて下さい!」
珠稀
「お気にせず」
男
「お礼をさせて下さい、男の面子が丸潰れです!!」
最初のコメントを投稿しよう!