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なんだかそわそわして、とても不安そうな顔をして、特にMEIKOさんは、なんだかものすごく寂しそうな顔をしていた。
僕にはまだ、分からなかった。
しばらくして、マスターから全てを聞いた。
マスターは新しいパソコンを購入する予定らしいのだが、そこにはミクとリンレン、つまりVOCALOID2しか行けないらしい。
だから…………VOCALOID2ではない僕とMEIKOさんは、削除…………アンインストールされる…………。
「マスター!どうして!?」
マスターに問う。
だが、マスターは俯き、少し難しそうな顔をしたまま、
「―――すまない」
ただその一言だけを、繰り返していた。
「MEIKOさんも何か言いなよ!」
僕は、MEIKOさんにも反論を促す。
しかし、
「ダメよ。もう決まった事だもの。それに、私達は「旧式VOCALOID」なんだから」
と、諦めきった様に言う。
そう、確かに僕達はもう「旧式VOCALOID」
だけど、まだマスターの歌を唄いたい。
唄えるんだ。
「マスター…………どうか…………」
マスターに土下座して、新しいパソコンに入れてくれるよう頼む。
だが、返ってくるのは
「無理なんだ、すまない」
の言葉だけ。
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