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『ん~…』
ゆっくりと背伸びをする。
『今日も疲れたなぁー』
独り言を言いながら歩くいつもの帰り道。
私、篠原姫樺(ササハラヒメカ)。
先々週、高校2年生になりました。
自宅から徒歩10分の場所に位置する、『私立姫井高校』に通っています。
桜の花びらは散ってしまったけれど、葉桜が並ぶ並木道を1人歩く。
夕焼けで空はすでにオレンジ色。
毎日歩くこの道。
だけど、飽きない。
私はこの道が大好き。
だから毎日ルンルンで登下校出来ちゃう。
………あれ??
何だろう、あれ………
道端に、光り輝くものを見つけた。
光り輝くものに駆け足で近寄る。
『ペンダント……?』
それは、きれいな浅葱色をしたペンダントだった。
『きれー……』
私は青とか緑が大好き。
だから浅葱色なんて大好きすぎるくらい好き。
1人ペンダントに見入る。
『まだ、見てたいなー…。明日、交番に持って行けばいいよね…??』
なんて、“つい出来心で”的な感じでペンダントを拾い上げる。
『1日くらい、いいよね…』
こんな軽い気持ちで持ち帰ったペンダント。
まさか、あんなことになるとは………
今の私が到底知るハズがなかった。
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