3人が本棚に入れています
本棚に追加
クリスタルタウンから遠く離れた地に、人と狼の姿を持つ者達が住む国があった。
そこはみな狼の姿になって狩りをしたり、または人の姿になって作物を栽培したり。
自給自足で賄っていた。
そのため、独自の文化が築かれ、また他国との交流はなかったのである。
その国は王と王妃がおり、民衆から絶大な信頼を得ていた…。
しかし、ある日突然。
王妃は無惨にも殺され、また王も深手を負ってしまう。
王の憎悪は決して消えることはなかった。
王は嘆き悲しみ、その悲しみは国を包んだ。
するとどうだ、作物は忽ち枯れてしまい、狩りの対象となっていた動物も姿を消してしまったのだ。
民衆は飢餓に苦しみ、そして
国は滅んだ。
殆どの者は死滅、しかし王だけは、憎悪と復讐心だけを糧に生き延びた。
この手からすべてを奪った男に復讐を。
それだけを力に。
最初のコメントを投稿しよう!