始まりの季節

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「じゃあまたあしたこの公園でたたかいかたおしえてよ?」 「あぁ…わかっている」 そう言い俺達は別れた。 だが、一つ問題が生じた。 「ここ…どこだろ?」 そう。俺はこの時がむしゃらに走っていたから、ここがどこなのか、自分の家にどうやって帰るかまったくわからなかった。 「ゆう、どうした?」 「どうやってかえればいいかわかんない…」 「は?なんでだ?」 「お母さんとケンカしてがむしゃらに走ってたらここについたんだ…。 だからどうやってかえればいいかわかんない…」 「……とりあえず私の家にこい。自分の家のでんわばんごうはわかるんだろう?」 「うん」 そうして俺達は枝里の家に向かったんだ。 歩くこと数分、やっと枝里の家についた。 枝里の家はかなりでかい日本家屋だった。 「わぁ!えりの家大きいね!」 「あぁ、まぁな」 「ん…?」 「どうした?ゆう?」 「いや、今しせんをかんじた気が…」 「?」 「ううん、気のせいみたい!」 「そうか。なら行こう」 この時、俺は確かに背後から視線を感じた。 だが後ろを振り返っても誰もいなかったから、気のせいだと自分に言い聞かせ、気にしないようにした。 この時の視線をしっかり確認しておけば後々あんな事にはならなかったのに…。 今の俺にはそれを知る由もない。
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