母育て、子育て

お気に入り

ちー坊は、縫い目が好き。

毛布のふちの縫い目、ママのパジャマの縫い目。指でごにょごにょしてると落ち着くらしい。

母は、なでなでが好き。

手の甲をなでなでされたり、背中の真ん中をなでなでされるのがお気に入りだ。

こんな二人を見ていると、人間のかわいらしいところは、いくつになっても変わらないんだなぁと思う。

かくいう私のお気に入りは耳。

ちょっと眠い時、ぼんやりしたい時、気がつけば、指で耳たぶをギューッとつねっている。

結構な力でつねっているらしく、子供の頃、気持ちよかろうと妹にやってあげたら号泣された。何もしていない妹を泣かせるなんて、と叱られたのを覚えている。

子供みたいで恥ずかしいので、なるべく人前では避けているが、どうやっても、この癖は直らない。

その昔、大好きだった人に止められて、耳たぶ卒業を決意した時も、ついにやめられなかった。耳たぶから卒業する前に、破局したことも一因かもしれないが…。

人それぞれ、お気に入りがある。なぜかわからないけど、心惹かれる場所やもの。自分だけの、ちょっとした宝物だ。他の人にはわからない。

かつてのお気に入りは、もう母の心を動かさない。母のお気に入りが、もっと見つかるといいな。もっと好きなものが増えるといいな。

明日は、新しいクリームでマッサージしてあげよう。