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1回、2回、3回、4回、5回と、静まり返る店内でその音だけが等間隔に響き渡る。
強盗犯達は少し目を見開き、その後荒れた口調でこう言う。
「なっ、なんだテメェ! 殺されたいのか!」
「ふっ、いや失礼、あまりにその子が格好良い事するから少し悔しくてね……まあ、その内捕まるんだから、あんたらも諦めれば?」
客が起こしたあまりに軽率な行動、店内の人質たちは驚き強盗犯の顔色をうかがった。
しかし運が良かった。
そこまで強盗犯達は怒った様子も無く、無言で人質になりに来たミストの首に手を回し、銃を突きつけた。
(何だ? さっきミストとグランさんが小声で喋っただけであんなに怒ったのに、今の行動には全く怒らない、何か怒れない理由でもあるのか?)
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