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グランは心の中でそっとその疑問を呟いた。
そしてひとしきり考えると、強盗犯のリーダー格と思われる男がこう答えた。
「よし、良いだろう、こっちへ来い」
ミストはニコッと微笑み、強盗犯達の元へと歩いて行く。
女性よりも男の人質の方がやり易いとでも強盗団達も判断したのだろう。
「おい! 電話はどこだ」
そして男はそのごつい口調で受話器に語りだす。
「レストラン、デ・バシェロを占拠した……要求は服役中の男、ミルデン・コローの釈放だ1時間後ににまた電話する、それまでに釈放が確認されない場合、ここにいる人質の命は無い、そして仮に人質の命が全て尽きようとも我々は捕まらない、以上だ」
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