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そのグランの言葉に、どういう訳かミストは笑った。
「ふふっ……嘘つき」
「ふっ」
「おい、誰だ喋っているのは!」
沈黙する店内でかすかな声を聞きつけ、強盗犯の1人がこちらに銃を向けた。
さっと2人は両手を挙げる。
人質は誰も悪く無いのに巻き添えを食らいそうになったので、一瞬死ぬ程二人をみんなが恨んだ。
「チッ、次なにか変な動きをしたら命はねえぞ!」
強盗犯が三人から目を離し、店内の見回りに歩き出そうとしたその時だった。
「待て!」
その声と共にミストは両手を下げ、臆する事すら無くその姿堂々とした態度で強盗犯に向かって歩いて行った。
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