【時空蝕】

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久しぶりに着物を着た夜月紫苑は、部屋に飾ってある椿に手を伸ばした。 白い椿の中に、何故か紅い椿が一輪だけ咲いている。 嫌な予感がした。 何故なら、紫苑が今朝この椿を生けた時は、紅い椿は無かったからだ。 その椿は、まるで血に染められたかの様な紅だ。 嫌な予感がする。 前にも感じた事のある、嫌な感じ。
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