第1章

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そんなものただの願望に過ぎなかった… 「私は朝宮瑠璃、よろしくお願いします。他は内緒です。一応全系統の魔法を使えます。」 と終わった瞬間、辰未子が、 「みんなが気になっていると思うから聞かせてもらうよ…好きな人はいるの?」 (辰未子ー!その質問だけはダメなのに…) みんなが盛り上がるなか一人悲壮感を漂わせていた。 「えーと、にぃやですね。にぃやに手を出すと痛い目にあえるよ…」 その言葉だけで周囲の温度をスーと下げてしまう。 昂斗は次の自分の紹介が怖くて仕方がない。 そして質問が他にないのか瑠璃は着席した。 「次、1番」 昂斗は「はい」と応え立った。 「…先ほど紹介にあがりましたにぃやこと、朝宮昂斗です。得意系統は雷系です、一応…質問ありますか?」 その言葉で動いたのが海弍、 「兄妹でどこまでしたのですか?」 「…お前なー、手を繋ぐのと腕を組むところまでだ」 インタビュー風の質問はまだ続く。 「お兄さん、妹さんは可愛いですか?」 「うーん…可愛いというよりは綺麗かな」 「はい、ありがとうございました」 最後の微妙な質問、これがのろけだとは気づかず、幕を閉じた自己紹介。 これからどうなるんだろうか…。 昂斗は嫌な予感しか感じてなかった。 (ここでやっていけるかな…俺) そんな昂斗であった。
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