3人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
刀亜の出した数値が8000、素晴らしい優等生である…この二人は…
あとは朝宮兄妹を残して終わってしまう。
「つぎは…朝宮妹」
「…名前で呼んでくださいよ…」
文句を言いながら手を入れて注ぐと6800と表示され、今までで一番高い数値に固まってしまう。
後ろから近づいた昂斗が頭に手を乗せ、よしよしと撫でてあげる。
するとゆっくりと固まりが解けていく。
「良かったな」
それだけ言うと瑠璃の背を軽く押して、席に戻らせる。
そして自分の手を測定器の中に入れて、集中していく。
結果として出た数値は7600、このクラスでは第三位の魔力だった。
昂斗は嬉しそうに、席まで戻って行く。
戻ったのを確認した辰未子は、計測器を横に置いて、
「あと、25分てところかな。教室から出ないのと、暴れないなら自由にしていいよ。」
その言葉に気が抜けたのか、みんなが揃って脱力する。
その姿が見ている側としては楽しかったのか、辰未子は忍び笑いを漏らしていた。
「昨日の自己紹介で気になった人に近づくチャンスだから、有意義につかいなさい」
そんなことは知ったことではない昂斗は、瞬間に眠り込もうとしたが、堕ちるときに椅子を、蹴りあげられ、起きる。
その犯人も解っているので、そちらに向くと、瑠璃が少しだけムスッとしていた。
「瑠璃、どうした?」
最初のコメントを投稿しよう!