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「にぃや、みんなはもうパーティーのことを、考えてるんだね」
自分たちと違う動きをとるみんなに対して、そんな感想を持っていた。
すると近づいてくる影を見つけた。
「風魅君とシャルアナさん、どうしたの?」
昂斗が聞く前に聞いてしまう。
昂斗としては少し微妙な負け感があった。
それよりも、やって来た二人に驚いてしまう。
クラスで完全に異質な二人なのだから。
「すいません、朝宮君に聞きたいことがあるのですが?」
「どうしたのさ?」
「あの…ボクや、シャルアナお嬢様には師がいるのですが、お二人には師がいるのですか?」
昂斗は瑠璃に目で確認すると、軽く頷いてくれた。
「俺と瑠璃は母さんに習ってるよ」
「母ですか?」
「まあ、家の親は国家魔導師の一人なんだよ」
「それならば納得です」
すると、刀亜の横から昂斗に視線を向けるシャルアナが、ふーんと興味なさげに聞いていた。
というか何をしに来たのかわからない。
そんないろいろ不思議そうな目で見ていた昂斗に気づいたシャルアナは、ギロッと睨み、
「何ですの、庶民」
かなり不機嫌な状態になってしまう。
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