第2章

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「ええ、簡単やったわ。そのおかげで一月もタカとラブラブできるんよ」 「…ちっ」 聞こえるように舌打ちをする瑠璃。 途中から微妙に気配を消して移動していた昂斗… 数十メートル離れてから加速しようとした瞬間に体が浮き上がる。 そして足が空を切り、なんとも情けない… 「にぃや、逃げない」 「そうやね、逃げようとしたんはいかんな~」 二人して昂斗に浮遊魔法をかけて、完全に浮かしている。 「タカ、瑠璃、帰るで」 「「はーい」」 不機嫌な声と嘆きのこもった声が重なりあう。 家に帰り、零と瑠璃はリビングの三人掛けソファーに座り、始まったばかりの学校の話で盛り上がっている。 まぁ、俺は連れて帰らされた割に無視されてるよ。 というかキッチンにがっつり立たされて、昼飯の調理中… …へ?父さん? …話してないね…うん 父親は仕事中に行方不明になってるだよ。 トントン拍子に材料を切っていき、鍋に入れたり、炒めたりしていく。 ついでに言っておくが、昂斗はこの家の中で一番料理がうまい。 その中でもスープ系は店に出せるほどの旨さだ。 スープの冒涜は瑠璃以外許さん! 瑠璃はなぜ許すのか? 簡単だよ…言っても聞かないから…
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