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また夕食は昂斗が作ることとなった…
翌日…
ホントに何にも見るところがなく、ただただ教科書の購入と校舎案内だけで終わってしまった。
海弍も瑠璃も、ついでに昂斗も不完全燃焼で終わってしまった。
ゆっくり歩く兄妹。
そんな二人は立ち止まり、緊張感が漂う。
「すごいですね。今の魔力に気づくとは。」
声のした方へ二人で顔を向ける。
そこには生徒会副会長がスラッと規則正しい姿勢で立っていた。
「なぜ、副会長さんが魔力を放っているのですか?」
「お二人を試したくなっただけです。」
昂斗は重心を落として、戦闘体勢に変わる。
「慌てなくても大丈夫ですよ。後日お誘いしますので。」
それだけ残して、逆の方向へ歩いていく。
少しして緊張の糸が切れてしまったのか、昂斗が座り込んでしまう。
「にぃや、大丈夫?」
瑠璃は心配になり、声をかける。
「大丈夫だけど…あの先輩、危険だな…」
「だから言ったでしょ?生徒会はやめといた方が良いって」
昂斗は落ち着くと立ち上がり、
「やめとくよ」
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