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二人そろって歩き出し、ゆっくり帰る。
「へぇ~、摩耶ちゃんを危険視するんだ~。」
人の気配がその独り言と共に消える。
昂斗たち兄妹は気づかなかった。
「うん、強そうだね。僕ほどじゃないけどね。了解。監視だけでいいのかな?」
それだけ聞くと、通信機を切る。
不気味な笑みを浮かべ、そこから去っていく。
「じゃあ、またね昂斗」
「この辺ですよね?」
「ああ、ここだ…測定器を設置するぞ」
「はい」
三人ほどの男たちが、森の中で作業していた。
「しっかし、こんなところから反応が出るもんなんですか?」
「珍しいのは珍しいが、無いわけではないさ」
「リーダー、設置、終了しました」
一人作業していた、隊員がもどってきた。
「では、測定を開始する。」
スイッチを入れようとすると風が木々の間から通る
『なんじゃ、つまらんのぅ。法術師ではないのか…』
何もない所から声が聞こえる。
その瞬間に測定器が引き裂かれ、調査隊が見たのは猫…
ただそれだけだった。
「お母さん、仕事の連絡が来てるよ」
「わかってる」
母親が通信機(電話)を起動する。
「何の用やの?こっちは愛しのタカにマッサージしてもらってたのに」
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