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それを止めれるのは魔導の力のみ…
という熱い感じの言葉だが、これがこの学校の存在理由なんだ。
兵器を減らすための力…力なき者を守る力…それらを育てるための場所。
それがここの存在理由なんだから。
昂斗が暇潰しにグランドを見ると、結界のなかで模擬戦をしている先輩に気づく。
「早くやりて…」
「じゃあ、早く授業に集中してください」
優しげな男の先生がすぐ近くに立ち、額に筋が浮かんでいる。
昂斗は前を向き、姿勢を正す。
その姿を見て、納得し授業に戻る。
…と思ったところで時間がきてしまう。
先生はほぼ無言で出ていった。
暗い空気が残ってしまう。
「にぃやのバカ…」
そんな言葉がはっきりと聞けるほどに…
やっと解放される昼休み…
昂斗は一気に駆け出していつもの特等席に向かう。
食堂窓際の一番景色の良いところ。
四人掛の席について一息入れようとしていると、前に誰かが座る。
「断りなしに座るもんじゃないよシャルアナさん」
「あら?私の求めている答えを聞かせてくれたなら、そんなに頻繁に会いに来ませんわ」
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