第3章

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いつもは来ないのに今日に限り来る…もしかしてこれまで来なかったのって布石? 昂斗が頬杖をつき、外を眺めると、離れてはいるが副会長の姿を確認してしまう。 「隠れるなら…上手くしてくれよ」 「真面目すぎますわよね」 「そうだよな…」 普通にシャルアナと会話していた昂斗は自分が無視に失敗したことに驚き、くやしそうだ。 すると左右の席に、昂斗の分も持った瑠璃と海弍が座ってくる。 「ほらよ、今日のセットだ。」 「ありがとう。やっぱり海弍はわかってるな」 「ム…それ選んだの私だよ、にぃや」 すると、風切りの音がなるほどの速さで頭を下げる。 「ごめんなさい…」 「わかれば良いんだよ、うん」 そんな二人に海弍とシャルアナはもう笑いが止まらなくなる。 「………」 笑われた昂斗たちは恥ずかしそうに無言になる。 気をとりなおしてまた普通に食事をしていると、刀亜が椅子を持って加わりまた賑やかになる。 そんなときに食堂入り口の辺りで騒がしくなってきた。 席にいるみんなが入り口に目を向けると、そこには生徒会幹部の山西堅太と岸本摩耶が歓声をあげている生徒に向かってあいさつをしていた。 「あの人たちって人気、あったんだな~」 「そうですね、微妙に付き合いづらそうな感じに見えますけど…生徒のことを考えてる人たちですから」 「そうだな」
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