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蛇の鼻っ柱に拳を合わせて打ち込む。
そして蛇が砕け去る。
昂斗は確認すると、岸本に向き直り、また走り出す。
「やりますね…しかし、甘いですね。地よ我が敵を射て!ロックショット」
いくつもの石の塊が浮かび上がる。
そして昂斗はめがけ飛んでくる。
「雷よ我が足に宿りて、一度の神速を与えん」
次の瞬間、昂斗の足が光り、昂斗自身が消える。
そして石たちは方向が変わらずに目的地へ到達する。
すると、昂斗は石たちがぶつかるのと同時に10メートル後ろに下がっていた。
「近接型ですか…ヴィオン」
名を口にすると、彼女の両手に一対の細剣が現れる。
セミロングの髪で隠れていたピアスが光り形をなしたのだ。
「我が身を守りし盾よ今こそ現れ、主たる我を守りたまえ」
走り出そうとした昂斗はその言葉と次に起きた現象に苦笑するしかなかった。
半径2メートルほどの円陣が足下にうまれ、彼女を守る陣を形成したのだ。
「守護結界最大の固さを誇っているやつを下級生相手に使いますか!?普通!?」
そんな言葉を発している昂斗にまた、ロックショットが見舞われる。
昂斗は同じ方法でかわしていく。
しかし、魔力は決められている。
昂斗も逃げてばかりはいられない。
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