第3章

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「やってみるか。雷よ我が槍となりてあまねく敵を打ち崩さん!サンダーランス」 手を挙げ、広げる。 その数センチ上に電気でできてくる、人、二人分程の槍が浮かぶ。 そして即座に槍を放つ。 ロックショットが間に合わない! 岸本は結界に魔力を集中して少しでも強度を上げにかかる。 「やぶれろー!」 ぶつかり合い、火花が散り始めるが昂斗も岸本も魔力をそこに集中させて、動かない。 「やりますが、まだ甘いですよ!」 槍が負け、その場で霧散する。 岸本が昂斗の方を見るが、誰もいない。 「どこに!?」 「ここです」 声が聞こえるが姿が見えない。 周囲を見て、いない。 「!、上!」 短時間で作り出したロックショットの一発が昂斗の腕に当たり、向きが変わり近くに落ちる。 昂斗も受け身をとるが、そばには岸本が立ち、首筋に剣を添える。 「チェックメイト」 昂斗は剣のない方に転げ、倒れる。 「負けたのか…」 「貴方の敗けです。生徒会に入りませんか?」 「いやですね」 負け宣言した昂斗が普通に返す。 岸本も予想していたのか微笑む。 すると昂斗の隣に瑠璃がしゃがみこんで介抱し始める。 「また、誘います。次は入部をかけてですが…」 と言い残し、背を向けて去っていく。
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