第3章

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感慨深そうに呟いただけでその場を離れた。 気が重いが、教室に入り仲の良くなった友達に挨拶をすると、席に着く。 回りでは大半の生徒がもう集まってきていた。 瑠璃ももう席に着いていた。 そこに盛大な音を立てながら辰未子が堂々と入ってくる。 教卓に着くと、真剣な顔で見回す。 「まだ来てない人は…いないね。えっと、これから皆さんには模擬戦をしていただく予定でしたが、都合により中止となりました」 「「えー」」 クラス全体から素晴らしい合唱が起こる。 「まあ、待ちなさいな。その代わりですが、上級生の実地訓練に参加させていただけるようになりました。また、その時には上級生とパーティーを組んでいただきますので気を引き締めて下さい。」 「あの~、それはいつですか?」 「えっと、来週ですね。なので魔法の基礎を重点的にこの一週間は行います。」 「他クラスもですか?」 「えぇ、違う実地ですが同じように動きます。」 辰未子は終始、丁寧に話して理解させようとする。 クラスの皆もこんなことはそうそうあることじゃないためか、困惑しているが、そのなかには嬉しさもにじみ出している。
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