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こいつは家事から勉強から魔法から何でも出来る自慢の妹だ。
そのくせ彼氏は出来ないわ、俺の世話をしようとするわで、知り合いからはバカップル兄妹とまで呼ばれるしだいだ。
そんなシスコン兄の紹介を聞いてる間に高等部の門に着いていた。
ここはまた俺が説明しよう。
日本魔導学園には中等部、高等部、特部のみっつがあり、特部は君らの基準でいうと大学って感じだ。
俺らはその高等部に入学するんだ。
二人は揃ってクラス分けの表が出ている掲示板に向かうと、
「朝からバカップル兄妹してるな、昂斗」
「……海弍、誰が…」
「誰がって昂斗と瑠璃ちゃんに決まってるじゃないか」
うーん、と黙ってしまう昂斗をよそに
「海弍くんおはよう。にぃやをあまりいじめないでね」
爽やかすぎる笑顔、付き合いが長くないと気づけない笑顔なのだが後ろには般若が見えている。
「そういえば、オレら三人とも同じクラスだぜ」
空気を変えようとする海弍、それに応えての昂斗、
「どのクラスなんだ海弍?」
「あぁ、1-Cだったぜ」
そこから昂斗はCクラスのあ行を見ると、昂斗と瑠璃が並んで書かれていた。
そして目線を瑠璃や海弍に戻す。
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