第3章

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昂斗の持つ銃の引き金の近くから魔力の刃が現れる。 昂斗は迷うことなくシャルアナの鞭を弾きながら、突っ込む。 「甘いですわ。フレアウォール。」 無詠唱の分威力は落ちるがすばやい回避行動だ。 しかし、昂斗にはそんなもの関係なかった。 勢い任せに刃を立て、炎の壁を切り裂く。 その斬れた壁を覗くとシャルアナがレイピアを半身で構え、睨んでくる。 昂斗は一気に下がるがシャルアナも逃がさない。 炎を通り越して昂斗の右肩をレイピアが突き刺す。 昂斗はそんなこと気にせずに一気にもう一度下がり、レイピアを抜ききる。 「痛……ありゃ、片腕やられたな、これは…」 すると体勢を立て直そうとした瞬間に、魔方陣が目の前に浮かぶ。 「深淵に封じられし、火焔よ。我が敵を砕き、灰とかせ!インフェルノ!」 真紅の炎が魔方陣から現れ、竜の頭を形作る。 昂斗は迷うことなく銃に魔力を注ぎ込み、竜の頭目掛けて撃ち込む。 一瞬、竜の頭が消し飛ぶがすぐにまた形作られる。 「どうですか?インフェルノの味は?」 「飽きそうなしつこさだな」 昂斗は左の銃にサンダーランスを装填しておく。 今、凌ぐにはこれしかない…。
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