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シャルアナは容赦なく、鞭を打ち込み、その動きに合わせて竜が昂斗を襲う。
昂斗は逃げることに必死になる…。
腕が結界に当たり、気がそちらにそれる。
シャルアナはその瞬間を逃さない。
「喰らいなさい!インフェルノ!」
竜が昂斗の体に喰らいつき、結界内を暴れまわる。
昂斗の銃は手から落ち、シャルアナの近くに置かれている。
昂斗は最後の方法に頼るしかない。
昂斗は雷の矢を詠唱など省いて作り出す。
それを放ち、竜の根元、魔方陣を狙う。
そんなに…シャルアナは甘くなかった。
鞭が鳴り、矢を砕き去る。
その光景が昂斗の理性の残った状態で見た、最後だったのかもしれない。
「死ねや、炎ごときが…」
その言葉と同時に、竜が消え去り、シャルアナは呆然とするしかない。
「やっぱ、陣を消さなダメか…」
竜がまた現れようとする魔方陣に手を向けて微笑む。
バキッ…
魔方陣が砕けていく。
シャルアナは信じられないものを見て、何が起こったのかわからない。
昂斗は一歩一歩ゆっくりとシャルアナに近づいていく。
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