第3章

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昂斗の高濃度の魔力と、限界に近い連射によって崩れてしまったのだ。 昂斗は最終手段の魔法を展開して、詠唱を開始する。 しかし、シャルアナは待ってはくれない。 シャルアナは昂斗の詠唱に気づき、レイピアを構え、駆け抜ける。 「雷よ…我が刃となり、敵を討ちたまえ。」 シャルアナが加速し、その勢いのままに胴をなぎ払いにくる。 昂斗は左足が前、右の腰をひねり、無手で居合いの構えをとる。 「勝つか…負けるか…」 近づいた瞬間に昂斗も居合いを抜く。 そして、金属のぶつかる音だけが響き渡る… レイピアがぶっ飛び、シャルアナの後方5メートルのところに突き刺さり、シャルアナの首元には感電した刃が近づけられていた。 「勝ちやな…ふぅ」 シャルアナは驚きに満ちていた。 「何なのですか…その魔法は…」 昂斗の左手にある『大刀』を見ながら聞いてくる。 「俺のオリジナル魔法や…と言っても、錬金魔術を強化しただけの魔力で雷を物質化する魔法や…最終手段やで、バカみたいに魔力を消費するから」 シャルアナはポカーンとするしかなかった。 あり得ないほどの力技なのだ…魔力を3000は消費するわりに作り出したモノは一分程度しか持たない。
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