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みんな、そんなことを真顔で言うのが恥ずかしくて笑う。
楽しい……か…前の俺は楽しんでたんかな…。
少し自分を預けてた相手やからかな…。
死んだ訳でもなさそうやけど…いやそれよりひどいかな。
……消えてしもうたんやからな…。
俺んなかに生きてんねんやったらまたあえるとええな。
暖かい…楽しい食卓はゆっくりと閉じていった。
そんな夜、昂斗は一人リビングのソファーに寝ていた。
「………なんか、おかしいよな」
昂斗は一人寂しく眠るのであった。
翌日……
昂斗は一番乗りで起きてみんなの分の食事を用意しておく。
今日は、少し大切な用があるのだ。
そして向かったのが、墓地にある特に大きな墓石のあるところへ歩いていき、立ち止まる。
「久しぶりやな、父さん…封印されて4年も来れんでごめんな」
しゃがみこんで、線香をたく。
「また、来るな……あんなくだらないことのために父さんを殺したあいつをとっちめてな……あの学園長をな」
まだ……かかるかも知れないがな…。
あいつが動くまでは待たないといけないからな…。
コツコツ…
石の上を歩いて近づいてくる音が聞こえる。
「初めましてだね、雷皇さん。私は……」
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