第4章

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「暁元郁(アキモトカオル)…か?」 驚いた風もなく礼儀正しくお辞儀をする。 「初めましてと言ってもわかるのですね……どうするのです?」 「どう……とは?」 「学園長をどうするかですよ…やっと貴方が復活したんです、私たち弟子たちにできることがあるはずなのです」 昂斗は静かに墓を見ていた視線を暁元の方へ向ける。 「あんたたちは自分の家の弟子たちに精一杯、できることをしてやってくれ……決着は息子の俺がつける」 覚悟を口にすると、暁元は目をつむりお辞儀をして背を向けて歩いていく。 昂斗は同い年の同門のライバルだった少年を見つめ続ける。 「幸せになりや……」 昂斗も逆方向に歩みいく。 自分の力と正面から向き合うため… そして、父を殺したあいつの罪を白日の元にさらすため… 今は、墓には振り向かず、去る。 墓地を出ると、そこには瑠璃が待っていた。 「にぃや、おかえり…あいさつしてきたの?」 「そうやな、あいさつかな」 少し煮え切らない感じで返した言葉だったが、瑠璃は追求せずに横に並んで歩いてくれる。
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