第4章

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こんな些細なことだけど一番落ち着く。 「あっ、わすれてた」 瑠璃がいきなり立ち止まる。 「どうしたんや?」 昂斗は反射的に聞き返す。 「あのね、岸本先輩が訪ねて来てるよ」 ……うん、わかってる。 なぜ、家に着いたところで言うんだ…… その原因の人は玄関のところで手を振っているし、瑠璃のやつはしてやったりと隣でニヤついてるしな。 昂斗は諦めたように息を吐き、先輩の近くに行く。 「おかえりなさい、昂斗君」 「そんなのはええよ、生徒会には入るから…」 「本当ですね!」 瞳をキラキラさせて昂斗につめよる。 「ああ、案外楽しそうやからな」 昂斗はそれだけで、さっさと家に入っていく。 岸本先輩の方は超ご機嫌でその場を去り、瑠璃が取り残される。 「……にぃや、入るってどういうこと!?」 呆然としていた瑠璃だったが、落ち着くと目の前で起きたことを理解して昂斗を問い詰めるために追って家に入る。 「……理由か?」 「そう、理由!」 昂斗はうーんと悩み始める。 昂斗はあの後、瑠璃に捕まり、確保されて今はただただ、尋問されているのだ。 妹に尋問される兄、この構図は兄的にとてつもなく恥ずかしい…
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