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昂斗は……『天』…四十人近い人間を何で分けたんだ?
昂斗は学園内で大阪弁はしゃべらないようにしていた。
なぜか?
不自然だから…
そして振り返り瑠璃のくじを見ると、『A』…俺のが不自然なのか?
なぜ?
「はい、天の字が書かれていた人はここに来てね。後は、Aは後ろで…」
どんどん班によって集合場所が振られていく。
天だけ先生の回りに集まる。
「天の人は回収班です。戦闘の続行が不能になった生徒を医療室に運んでもらいます。」
興奮気味だったみんなはシュンと小さくなってガッカリしている。
昂斗も暴れる機会が無くなり、機嫌がかなりマイナス方向に移動する。
「それから、君たちには最悪の場合には殿をしてもらいます……」
辰未子は辛そうに我慢してる。
生徒にそんなことをやらせたくはないのだろう。
「一応の危険度は低いけれど、準備はおこたらないように」
よほど心配なのか、いつもの少し軽めの態度ではなく、真剣に視線を合わせて話していた。
話が終わるとみんな、散っていく。
その姿を見守る辰未子の横を通る、そのとき
「守りますよ……絶対」
ただの言葉だったが、辰未子には安心できる意味を持っていたのだろう。
辰未子は微かに笑みを浮かべて嬉しそうだ。
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