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「帰ろ」
ただ、そのことばだけが響き、みんな微笑み合って頷く。
「せやな、帰ろか」
教室を揃って出ていく。
昂斗の頭からなぜ、これだけ長い間寝ていたのかという疑問は消え去っていた。
正直に言うと、ただただ単純な話で、疲れていただけなのではないのだろうか。
みんなはそう納得していた。
普通に考えれば、それだけの事なのだが毒や薬の流通しているこの学園などはそちらのことも頭のどこかに置いておく必要があるのだが。
昂斗に『そんな事』言っても無駄なのかもしれない。
まあ、そんなことに対しては瑠璃が気をつけているからな……
そうゆうことで……ただ寝てただけ…
なんとも間抜けだね~
昂斗は天であることに不満をおぼえていた。
こんなことおぼえるなんて、戦闘狂に近いところにいるのかも知れない。
いや、この学園にいる人はみんな戦闘狂だよな。
果てしなく変な学園だね。
「ふふっ……そんな悩まなくていいよ…僕が闘ってあげるから」
誰もいなかった教室に影がおちる。
「じゃあ、もう少しで会えるよね……楽しみ」
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