第5章

7/22
前へ
/97ページ
次へ
昂斗の胸の内には岸本先輩の言葉が沈殿していく。 危険とは何を指しているのだろうか。 この実地訓練で何かが起こってしまうのか…… ただ、昂斗には占いがハズレることに期待せずにはいられなかった。 それから、みんなで揃っての晩御飯だ。 最近では毎日の光景になり始めている。 と言っても、今は準備中でキッチンには女性陣しか立っていない。 昂斗は女性陣に邪魔者扱いされてしまいリビングのソファーでふてくされながらテレビを見ていた。 しかし、昂斗にすれば瑠璃がいるにしても危険な感じが拭いきれない。 なぜか? そんなの決まっている。 刀亜とシャルアナが料理をできるかは未知数なんだ。 まあ、それだけならまだいい。 さっきから瑠璃のテンションが上がってきて鼻歌を歌い始めている。 正直なところ、こちらの方が怖い。 刀亜とシャルアナであったらできなくても、再起不能にだけはならないだろう。 しかし、瑠璃はどうだ…… この調子で作ったなら、一番軽いやつで…… 数時間の気絶だろうなぁ。 最悪、数日間の入院か幽体離脱のどちらかになりそうだな。
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加