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それだけは昂斗としては絶対に避けたい。
というよりも、避けないと命に関わってくる。
「逃げるか……」
「そんなことしたら瑠璃ちゃんは何しでかすかわからんで?」
昂斗と一緒にソファーで座っている零が忠告してくる。
「けど、あのテンションは危険やって」
「タカ、逃げたら男がすたんで」
「んぐ………」
声を詰まらせてしまう。
まあ、この中であの危険物を処理できるのは昂斗だけであるのは事実。
昂斗の仕事は決まった。
いや、元から決まっていたのだろう。
つまりが、生け贄に決定!
………のはずだった。
昂斗も胃薬から栄養剤、はたまた漢方にまで手をだし、体を強化しつくした状態で挑んだのだ。(漢方は即効性ないでしょ)
しかし、これでも全然足りないのだ………いつものブツを相手にするのなら…。
足りない………これだけの物を使って防いでいても、あのブツにとってはなんの障害にもならない。
あのブツの唯一の欠点として口に入れなければ効果を発しないこと。
それ以外は完全な毒物なのだ。
…………しかし、今回。
あのブツは出てこなかった。
あれほど上機嫌で料理を作っていたというのに……
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