第5章

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いつもなら、鼻歌を歌っている時の料理はあのブツになっていた。 しかし、今回はなっていない……なぜだ。 まあ、彼が真実を知ることはないが、シャルアナが必死になって料理を危険物にするのをとめていたのだ。 昂斗は三人が作った料理を楽しんだ。 昂斗が危惧していたことは起きず、シャルアナと刀亜が想像異常に料理の腕が良かった。 本人らが言うにはだが、 シャルアナ 『私、お嬢さんだからって家事をできないのはどうかと感じていましたの。なので、私の夫になる人には自身の手で作った料理を食べて頂きたいので……(ぽっ)』 ぽっ、とかはどうでもいいのだが、彼女の母親も料理のできる人でたまに時間が空くとキッチンに立ち、使用人と一緒に料理をする人なのだ。 この母あって、この娘ありといったところか。 仲の良い親子でもあるらしい。 刀亜は 『ボクは性格も口調も元からこんな感じなので……少しでも女の子らしい特技が欲しかったのです……そこで屋敷の方で色々教えて頂く内に楽しくなり、今ではシャルアナお嬢様と料理を作るようになりました。』 とまあ以外に家庭的な部分を持つ主従コンビなのであった。 そんな幸せな生活は長く続かないのは昂斗にはハッキリとわかっていた……
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