第5章

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だって・・・ これは嫉妬で起こるのだが・・・ 最悪の場合は1週間の監禁だったかな。 思い出したら泣きそうになる。 身の回りのことをほぼ全てをやられて恥ずかしいやらで、ずっとつらかった。 そんなこと嫌だ・・・ 背を向けて歩き出そうとすると、ドアが開き昂斗の姿が一瞬にして家の中に入っていった。 その晩、昂斗はあの二人の抱き枕になって逃げることができなくなってしまった。 仕方なかった・・・ でも、あれは辛いもんや。 手を出せば倫理的にアウトなラインでありながら、2人はひっついてくる。 よく耐えれたもんやな、自分。 あの生き地獄から生き延びて今日は実践だ。 一年生の中には緊張からか吐いてしまう者、人の字を呑んでいる者、各々の方法で現場の緊張感と戦っていた。 昂斗にすれば、まだ我慢できるラインにいたのだが、前にでなければならない瑠璃や、シャルアナ、刀亜は緊張で言葉を出せないまでになっている。 昂斗は周囲の状況を確認するために歩いて行こうとしていると・・・ チリンッ 鈴の清らかな音が響いてくる。 昂斗が周りに気を配るが、相手はいない。 「・・・なに者や」 安全を確認して体の緊張をといていく。 普通の相手ではない。 さっきの音を聞いた瞬間に意識がとびかけ、足が寸分も動かなくなっていた。
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