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「皆にも自己紹介してほしいけど…今から第一講堂に行かないといけないからね~」
めんどくさそうにため息を吐き、
「廊下に出てちょうだい」
皆が言葉通り廊下にでた。
最後は昂斗になったので一応照明を消して、外にでると皆が移動しようとしていたところだった。
しかし動かず瑠璃は待っていてくれる。
「じゃあ、行こうか」
「うん」
瑠璃は昂斗の手を一瞬でとり、横に並ぶ。
かなり自然で昂斗を逃がす気のないハンターの動き。なんと言うかすごいでしょウチの妹。
そして特部の敷地内にある第一講堂に着いた。
ここは学園内で一番大きい講堂になっていて、式典や国際会議の場として用いられている。
そんな大きさのところに今日は中等部、高等部、特部の入学生が全員入る。
そして高等部は中央より右側に固められ、中等部は左側に固められて、特部は中央に固まる。
昂斗たち生徒全体が席に着いたのとほぼ同時に照明か消える。
カタッカタッ…
下駄のようなものを履いた人の歩く足音が講堂全体を支配する。
皆が緊張しているのがわかるほど空気が張り詰めていた。
そして歩みが止まり、完全な静寂が生まれる。
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